【健康レシピ】〜夏バテ解消編〜 2023.7月 更新

夏を元気に乗り切るために、夏バテの原因から予防・解消のためにとりいれてほしい食事のポイントをお話ししていきます。

☆夏バテ☆

◆夏バテはどうして起こるの?


◆夏バテを予防、解消するにはどんな食事がいいの?




【栄養士考案!夏バテにおすすめのレシピ】


◆鶏と夏野菜のさっぱり煮


◆砂肝と夏野菜のガーリック炒め

 

 

夏バテはどうして起こるの?

夏バテが起こる大きな原因は、自律神経の乱です。

自律神経が乱れることで「体が重くてだるい」「食欲がわかない」「疲れやすい」「体がふらふらして、めまいのような感じがする」「眠れない」などの不調が現われます。

 

*めまいが気になる方はこちらも合わせてご覧ください⇒⇒【健康レシピ】めまい編

*不眠が気になる方はこちらも合わせてご覧ください⇒⇒【健康レシピ】不眠症かも

 

~自律神経とは??~

自律神経は交感神経と副交感神経に分かれ、お互いが絶妙なバランスで切り替わりながら常に体内環境を一定にするように働いています。

交感神経は、血圧や脈拍を上げ、胃腸の動きを減らして、筋肉を緊張させ体を活動状態にします。

逆に副交感神経は、血圧や脈拍を下げて、胃腸の働きを高め食べ物の消化吸収を促し、筋肉を緩めて体をリラックス状態にします。

~どうして自律神経は乱れるの??~

※イメージ

 

①室内外の温度差

自律神経は気温の変化に応じて体温調節の働きも担っています。梅雨の時期の気まぐれな気温差にはじまり、猛暑の外とエアコンで冷えた室内のように温度差が大きいと、自律神経が変化に対応しきれなくなり乱れてしまいます。

②胃腸の冷え

冷たいものばかりを摂っていると胃腸が冷えて働きが低下します。結果、食欲の低下や下痢を引き起こしたり、栄養の吸収が妨げられて栄養不足の状態になり、自律神経も乱れてしまいます。

③多量の汗

体温を下げるために汗を多くかき、体内の水分と塩分が失われて脱水状態になると、体温調節がうまくできなくなり身体に熱がこもって自律神経が乱れやすくなります。

さらに、体にとって必要なミネラル分も排泄されてしまうので、体内バランスが崩れ、自律神経が乱れやすくなってしまいます。

 

加えて、スマホ等のデジタルデバイスの普及により、夜になってもブルーライトを浴び続けることで自律神経の乱れを引き起すこともあります。自律神経の不調が続くとメンタルの不調も発生しやすくなります。

 

ブルーライトの影響についてはこちらをご覧ください⇒⇒ブルーライトとは

 

*身体にこもった熱は体の機能を低下させ、熱中症の原因にも*

~「夏バテ」と「熱中症」は何が違うの??~

 夏バテは、なんとなく体調がよくない状態が続きますが、熱中症は体調が急激に悪化します。

熱中症の初期こそ、夏バテの症状に似ていますが、熱中症の進行は早いので、すぐに対処が必要です。命に関わることもあります。

夏バテしている時には暑さへの抵抗力が弱っているため熱中症にもなりやすいので要注意です。

熱中症対策のポイントはこちらをご覧ください⇒⇒熱中症に注意しましょう

熱中症対策⇒⇒政府広報 熱中症は予防が大事!熱中症警戒アラートが発表されたときにとりたい行動

 

 

夏バテを予防、解消するにはどんな食事がいいの?

◎旬の「夏野菜」を食べましょう

旬の食べ物は美味しいだけでなく、その時期の身体に必要な栄養が溢れています。旬の夏野菜には、カロテン、ビタミンCなどのビタミンや、鉄、カルシウム、カリウムなどのミネラルが多く含まれていますので積極的に取り入れましょう。

トマト、なす、きゅうり、とうもろこし、パプリカ、オクラ、みょうが、しそなど

 

◎身体を冷やし過ぎない食材を選びましょう

薬膳の考え方になりますが、食材を選ぶときに「寒熱のバランス」というのを意識することで自然と身体を整えていきます。食べ物には 温熱性の食べ物と寒涼性の食べ物があります。

温熱性の食べ物にはからだを温める性質があり、血液の流れを良くして新陳代謝を高める働きがあります。

寒涼性の食べ物にはからだを冷す性質があり、余分な熱を取ったり、からだの興奮を鎮める働きがあります。

ふだん私たちが口にしている食べ物の大部分が平性といって温熱性でもなく寒涼性でもないちょうどその真ん中の性質を持っています。

この時期は寒涼性の食材をメインに、温熱性の食材やスパイスを組み合わせて体が冷え過ぎないようにバランスを取ることが大切です。特に冷房の効いた環境で過ごすことが多い方や、胃腸の冷え、身体の冷えが気になる方は温める食材を取り入れましょう。

寒涼性の食材でも熱を加えると温熱性に傾けることができ、逆に温熱性の食材を冷やすことで寒涼性に傾けられます。つまり、食材自体の性質だけでなく、調理法によってもバランスを取ることができます。

また、身体の熱を冷ます旬の夏野菜や豆腐などには、体を温めてくれる"しょうが"などを組み合わせたり生野菜には"温かいスープ"など料理の組み合わせでもバランスを取りましょう。

※食べ物の属性は諸説あります
 

まとめると・・・

寒涼性と温熱性を組み合わせてバランスを取る

調理法でバランスを取る

料理の組み合わせでバランスを取る

 

夏こそ取り入れよう!夏の薬味!

冷たい麺や冷やっこなどに風味をつけるためにちょっとプラスする、みょうが、青しそ、ネギやショウガ、わさびなどの薬味。

料理に添えることで、香りや彩りが加わり食欲をそそる効果もありますが、体を温める、消化を助けるといった様々な働きもあります。

普段は何気なく食べていることが多い薬味ですが、今年の夏は意識して夏の薬味を取り入れましょう!

 

◎たんぱく質、ビタミンB1を意識して摂りましょう

・たんぱく質:肉類、魚介類、卵、乳製品など

丈夫な身体づくり、疲労回復にたんぱく質は欠かせません。日焼けなどで傷ついた皮膚の修復にも使われ、この時期は特に不足しやすいため毎食摂ることを心がけましょう。

体内の水分は筋肉に一番多く含まれており、筋肉には貯水タンクのような役割があります。

筋肉量が多いほど、多くの水分を体内に貯めておくことができるので、脱水状態になりにくくなります。脱水状態にならないようにするためにも、筋肉を作るのに必要なたんぱく質を毎食様々な食材から摂りましょう。

 

・ビタミンB1:豚肉やうなぎ、レバー、玄米、大豆製品など

エネルギー代謝や疲労回復に欠かせません。ビタミンB1の吸収を高める働きのある「アリシン」を多く含む、にんにくやねぎ、にらなどを一緒に摂ると効果的です。

 

◎酸っぱいものを取り入れましょう

レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、お酢や梅干しなどの酸っぱいものには食欲促進、疲労回復の効果が期待できます!酸っぱいもとの多くはクエン酸です。クエン酸は疲労回復以外にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを身体に吸収しやすくする働きが期待できます。

 

「食欲がでないな~」「疲れやすいな~」という時は、料理にお酢や梅などをプラスしたり

柑橘系のフルーツジュースや手軽に飲める黒酢ドリンクなどを取り入れるのもいいですね!

~食事以外に気をつけたい習慣~

◎こまめに水分補給をしましょう

のどが渇いていないから、汗をかいていないから大丈夫と思いがちですが、すでに不足して「かくれ脱水」になっている場合もあります。いつもより尿の色が濃く、量が少ない場合はすでに体内の水分不足が起こっています

セルフチェックをしてみましょう⇒⇒熱中症予備軍のかくれ脱水症の見つけ方

のどが渇く前からのこまめな水分補給をすることで熱中症対策にもつながります。

水分補給の目安として日1200mlの水を飲みましょう。下の絵のように1日の中でコップ1杯の水(もしくは麦茶などノンカフェインのもの)(約150ml)を8回飲むようにすると、無理なく続けることができます。

暑い環境下や運動時は冷えたイオン飲料などで水分補給をしましょう。

また、食品にも水分が含まれています。特に旬の夏野菜や果物には水分が多く含まれています。きゅうり、トマト、ナス、スイカなどは約90%が水分です。食品にも水分が含まれていますので飲み物以外に旬の夏野菜や果物も取り入れながらこまめに水分補給をしましょう。

 

◎休息をしっかりとりましょう

無理はせず、体を休めましょう。睡眠は休息の基本です。寝苦しい夜でもクーラーの使用(冷やしすぎはNG)やアイスマクラなどで工夫して、しっかりと睡眠時間を確保しましょう。眠れない、眠りが浅いなどの不眠でお悩みの方はこちらもご覧ください⇒⇒【健康レシピ】不眠症かも

 

◎適度な運動を取り入れましょう

適度な運動で汗をかくことで自律神経が活発になり、バランスを整えることが期待できます。筋肉量をアップさせ水分を貯めるタンクを大きくすることにも繋がります。ただし、汗のかきすぎは脱水の原因にもなるので、気温が低く日差しも弱めの早朝や夕方に激しい運動ではなく軽く汗ばむ程度のウォーキングや軽いジョギングなどを行いましょう。

涼しい早朝に起床して体を徐々に外気温にならしていくと、暑さ負けを防ぐことにもつながります!

おうちの中にいることが多い方はおうちでもできる運動を心がけてみましょう⇒⇒おうちでの運動

運動するときは水分補給を忘れずに!

 参考)
農林水産省 特集2 香酸かんきつ(1)
熱中症を予防する食事の摂り方 環境省熱中症予防情報サイト

 

 

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