手荒れとハンドケア
アルコールなどでの消毒には慣れたけれど、手がガサガサになってしまう方。
消毒で手は荒れなくてもこの季節は荒れてしまう方。
手は自分の視界に入るので、キレイな状態にしておきたいですよね。
今回は手荒れとハンドケアについてお話しします。

【なぜ手は荒れやすいのか】

手だけに限らず、皮膚は水分と皮脂(油分)で「バリア機能」を作り、外部刺激から守っています。

皮脂は皮脂腺から分泌されるのですが、手の皮膚は実はこの皮脂腺の数が少なく、皮脂が不足しバリア機能が低下しやすい部位。

要するに、バリア機能が低下しやすいため手は荒れやすいのです。

【手荒れの原因】


手荒れの原因と聞いて最初に思い浮かぶのは「乾燥」ではないでしょうか。

しかし手荒れの原因は乾燥だけではないのです。

 

①乾燥

秋から湿度が下がり始め、冬は最も乾燥する季節です。前述したように皮脂腺の少ない手に乾燥という外的要因が加わることで手が荒れやすくなります。

 

②物理的刺激・化学的刺激

外部から受ける刺激には様々なものがありますが、身近な例を見ていきましょう。

 紙や段ボールを触る機会が多いとそれらに皮膚に必要な油分がとられ、手が荒れることがあります。

またアルコール消毒の回数が増え手が荒れる経験がある方もいらっしゃると思います。アルコールは油分をとってしまうだけでなく、化学物質でありそれが刺激になり手が荒れることがあります。

 食器を洗う際の食器洗剤には油を落とす成分が入っています。食器の油汚れを落とすために入っているその成分は、手の油分も落としてしまうため手が荒れることがあります。

1年中食器洗剤を使っているのに、寒い時季だけ手が荒れるという方もいらっしゃると思います。乾燥などでバリア機能が低下していることも原因の1つですが、「お湯」を使って食器洗いをしていることも原因の1つです。

食器の油汚れは水よりお湯を使った方が落としやすいですよね。それは皮膚の油分でも同じことが言えます。

皮膚に必要な油分まで落としてしまうことにより、手が荒れてしまうのです。

 

③体質

同じことをしても手が荒れる方、荒れない方がいらっしゃいます。

元々、皮膚が弱い方は、手が荒れやすい傾向にあります。

アレルギー物質を触ることによって、手が荒れる場合もあります。

 

④自律神経の乱れ・血行不良

自律神経が乱れると、血行不良になることがあります。

血行不良になると皮膚に充分な栄養が行き渡らず、バリア機能が低下します。

顔の皮膚で耳にしたことがあるかもしれませんが、手の皮膚でも同じことが言えます。

 ストレスが過度にかかると自律神経が乱れたり、血行不良になることがあるので、ストレスも原因の1つであると言えるでしょう。

 

⑤新陳代謝(ターンオーバー)の乱れ

肌には生まれ変わりのサイクルがあります。それをターンオーバーと言いますがこのターンオーバーが乱れるとバリア機能の低下につながり、手が荒れやすくなることがあります。

ターンオーバーの乱れの原因は様々あるのですが、④と同様にストレスが原因になる場合もあります。

 

⑥手指の汗

暑い季節に、手や指に水疱ができる方がいらっしゃいます。この水疱は汗疱といい、皮膚の中に汗がたまっている「あせも」の状態で炎症を伴うこともあります。

自然に治る方が多い中で、手荒れに進行する方もいらっしゃいます。(水疱ができる=必ずしも汗疱ではない場合もあります。症状が気になる、なかなか治らない場合は皮膚科の受診をおすすめします)

【手荒れを防ぐには:ハンドケアの方法】


①保湿

真っ先に思いつくのはハンドクリームだと思います。

ハンドクリームで徹底的に保湿をしましょう。

 手に限らず皮膚のケアはお風呂上がりがおすすめです。

お風呂上りは体温が上がり血行が良くなっているので、塗布するアイテムの浸透が良くなります。手荒れの度合いによってはお風呂上がりだけでなく、例えば食器洗いの後などこまめにケアをする必要があります。

 

1.ハンドクリームを手のひらにとり、もう片方の手のひらを乗せ両手のひらでサンドし温める。

油分が配合されているハンドクリームは温めることで塗布しやすくなるだけでなく、浸透力もアップします。

クリーム状ではなく乳液状のアイテムを使用する場合も同様です。

 

2.手のひら・手の甲・指と「手全体」に塗布する。

3.指の付け根から指の先に向かって、クルクルとマッサージするように伸ばす。

4.爪も気になる場合には甘皮部分をクルクルとマッサージする。

 

1の前に水分(化粧水・保湿スプレーなど)を補給すると尚良いです。またハンドクリーム塗布後に綿手袋をすることもおすすめです。

 あかぎれになっているような手荒れの場合、「尿素配合」のハンドクリームはしみる場合があります。このような時は尿素が入っていないハンドクリームを選んでください。

 

②外部刺激・アレルギー物質を極力避ける

食器洗剤で手荒れするのであれば、成分の優しい食器洗剤に変える

もしくはゴム手袋をはめる等、刺激を避けることが大切です。

綿手袋をしてからゴム手袋をはめると、ゴムの刺激や水の冷たさが伝わりにくいのでおすすめです。

ビタミン・たんぱく質を意識し栄養バランスの良い食事を心がける

 体質を変えるには難しいと思いますが、、皮膚を作るたんぱく質や皮膚や粘膜を強化するビタミン(A・B2・B6・C・Eなど)をバランス良く摂ることで健康な皮膚が生まれやすくなります。健康な皮膚はバリア機能も高くなります。

④ストレスをためない・解消する

 ストレスは自立神経の乱れ・血行不良・新陳代謝の乱れにつながると前述しました。

ストレスをすべて解消するのは難しいかもしれませんが、好きなことをしたり、ゆっくりお風呂に入ったり、ご自身がリラックスできることをしてみてはいかがでしょうか。

質の良い睡眠をとることも肌の生まれかわりに一役買うのでおすすめです。

 

 徹底的に保湿しても改善しない、

湿疹がひどい場合には皮膚科医のお世話になった方がいい場合があります。市販の湿疹薬を使い、5~7日間で改善しない場合は受診をおすすめします


 

 

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